日本における褥瘡対策は、 2002年の「褥瘡対策未実施減算」が大きな転換期でした。2004年には「褥瘡患者管理加算」が、2006年には専門性の高い看護師(皮膚・排泄ケア認定看護師)を軸としたチーム医療に対する「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」が新設されるなどの診療報酬上の加算(インセンティブ)が導入されたことなどにより、現在は世界に類を見ないほどの低い褥瘡発生率を誇ります。2018年には入院基本料の「褥瘡に関する危険因子の評価」に「スキン-テア」が、「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」の対象患者に「皮膚に密着させる医療関連機器の長期かつ持続的な使用が必要であるもの」として医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)が追加されるなど、自重褥瘡以外への創傷・褥瘡対策も重視されています。
急性期病院の褥瘡は、約半数が施設内で発生※1
IADを有する患者は、軽度(カテゴリⅡ)褥瘡の発生リスクが約3倍高い(オッズ比2.99)※2
スキン-テアの75%が施設内で発生し、発生時の状況はテープ剥離時が17.5%で最多※3
3M™ V.A.C.® 治療システムは、従来の湿潤治療と比較して63.3%肉芽形成率が増加した※4
References
※1 平成28 年度 日本褥瘡学会実態調査委員会報
※2 Demarre L et al. Factors predicting the development of pressure ulcers in an at-risk population who receive standardized preventive care: secondary analyses of a multicentre randomised controlled trial. J Adv Nurs. 2015;71(2):391-403.
※3 「ベスト・プラクティス スキン-テア(皮膚裂傷)の予防と管理」一般社団法人 日本創傷オストミー失禁管理学会(2015)
※4 M J Morykwas ,L C Argenta , E I Shelton-Brown, W McGuirt .Vacuum-assisted closure: a new method for wound control and treatment: animal studies and basic foundation. Ann Plast Surg. 1997 Jun;38(6):553-62.
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