優れた生産性。無駄を削減。新たな可能性へ。
5G、自動運転、IoTをはじめとする新たなテクノロジーにより、高性能なコンピューターやデバイスの接続に対してこれまでにない大きな需要が発生しており、これからの数世代にわたるテクノロジーと設計のイノベーションを形成する推進力が生まれてきています。半導体チップには、これまで以上に小型化、薄型化、高速化、機能性が求められています。パフォーマンスのニーズに応えるうえで重要な要素はアドバンスドICパッケージです。そのためには、これまでにない新たなプロセスが多数必要になり、そこには様々な化学薬品、様々なフィルム、過酷な処理条件が含まれてきます。3Mがどのようにお役に立てるのかをご説明します。
3Mは、チップの歩留まりやプロセス時間をはじめとするCOOの改善に効果的なプロセス保護ソリューションを提供しています。接着剤とエレクトロニクスにおける数十年の経験に支えられた当社専門家が、現在の半導体プロセスから、さらに異種統合のダイパッケージング、複数ダイ積層、チップレット処理などの将来の半導体プロセスから、お客様が最大限の価値を実現できるように支援いたします。また、センサー、ダイオード、先端基板といった各種部品の統合も当社のソリューションが実現します。
部品内蔵基板
フォームファクターを小さくするための一般的なオプションは、基板へのダイの埋め込みです。この革新的なアプローチでは、ICをラミネート基板に埋め込み、銅メッキされたビアを使って他のコンポーネント(他のダイ、MEMSなど)と隣接させることで、統合された多機能パッケージを実現します。
3Mの耐熱性・耐薬品性プロセス保護ソリューションは、半導体パッケージ基板にダイを埋め込む技術における熱処理ステップと化学処理ステップを可能にします。
当社のソリューションは、FOPLP、D2Wハイブリッドボンディング、RDLラストなどの各種プロセスに幅広く対応できるように設計されています。
新たな水準の半導体チップアセンブリ実現に当社をお役立てください
多彩な表面に使用できる3Mのバンプ保護テープは、FOPLPやRDLラストなどのプロセスのほか、部品内蔵基板やD2Wハイブリッドボンディングなどの用途を想定しています。接着剤とエレクトロニクスにおける1世紀以上の経験に支えられ、耐熱性、剥離後の低残渣、プロセス中の耐薬品性の付与を実現しています。
耐熱性バンプ保護テープは、広範囲な熱処理、DRAM積層、FOPLPでのリフローへの耐性を備え、バンプ変形を防止します。このテープの多層タイプは、現在のバックグラインド用テープと耐熱性テープの材料特性を組み合わせたもので、バックグラインドやスパッタリングなどのために2つの保護テープを用意する必要がありません。
また、知られている限りで最初のゴム系粘着剤を使用したこのテープは、厚みがあり、ダイの位置ずれを低減でき、小型の埋込部品上に残渣を残さずに剥離できます。
A:テープ、B:金属フレーム、C:ダイ、D:RDL、E:パッケージングされたダイ
1. 金属フレーム上でのテープのラミネート加工
2. ウエハー/ダイをテープに貼り付け
3. ダイボンディング(120~180°C)、リフロー(250~260°C)、モールドプロセスなどの複数プロセス
4. 処理後はテープを剥離して、検査プロセスへ
1. FR4エポキシパネルと銅表面(PCB)へのテープのラミネート加工
2. テープ表面へのダイボンディング
3. プリプレグでのダイの埋め込み
4. プリプレグの熱硬化
5. テープ剥離
A:FR4基板、B:FR4パネル開口部、C:銅、D:テープ、E:プリプレグ
A:はんだバンプ、B:バンプ保護テープ、C:EMIシールド
この製品は現在開発中です。プロセスフロー内の技術的利点は、あくまでも参考としてご覧ください。
1. バンプ保護テープのラミネート加工
2. バックグラインド(BG)(オプション)
3. 熱と化学薬品によるバックサイド処理(EMIシールドのスパッタリング、ダイボンディングなど)
4. ダイシングとピックアップ
半導体設計における可能性の拡大
センサーは、半導体アセンブリにおける高温処理や化学処理に耐えることが求められる貴重な部品であり、3M™ 耐熱ポリイミドテープはセンサーの保護に優れた効果を発揮するだけでなく、それにとどまらず、このテープは設計の可能性を広げます。ディフューザー、エポキシ、ポリアミド、LCPなどのセンサーハウジング材料との適合性に優れ、層間剥離やシロキサンガス発生を引き起こすことなく接着します。基板を損傷する可能性がある静電気や、残渣、ステインなく容易に剥離できます。当社のセンサー用半導体テープは、クリーンルームでの製造基準に適合しています。
A:3M™ 耐熱ポリイミドテープ、B:カバーガラス、C:センサーチップ、D:ハウジング
1. センサーパッケージにテープを貼る
2. 1サイクル以上のリフロープロセス
3. 蒸留水や溶剤による洗浄プロセス
4. テープ剥離と残渣の検査
円滑で迅速なリードフレーム製造
3Mのリードフレームテープを使用すると、ダイボンディング、金ワイヤや銅ワイヤのボンディング、モールドの工程における生産速度が向上し、廃棄物も削減できます。当社のQFNリードフレームマスキングテープソリューションの多くは、銅ワイヤーボンディングへ業界が移行するに伴って高くなるはんだ付け温度に対応できるように設計されています。当社のラミネート加工リードフレームテープは優れたボールシェア性能を発揮し、ダイチルトを制限してスループットを引き上げます。
当社の最新リードフレームマスキングテープは、熱でラミネート加工した専用設計の熱可塑性樹脂層を特徴としています。熱プロセス後の接着力をコントロールし、残渣の削減に効果的で、プラズマ耐性に優れています。
注目の製品
A:リードフレーム、B:ダイ、C:テープ、D:ワイヤ、E:モールド
1. リードフレーム上でのテープのラミネート加工
2. ダイボンディング
3. 金ワイヤと銅ワイヤのボンディング
4. プラズマ洗浄
5. モールディング
6. ダイシングとテープ剥離を経て最終製品へ
3Mでは、アドバンスド半導体パッケージングの重大な課題から、はんだバンプを保護するという半導体テープのパフォーマンスを把握するために、高温でのアドバンスドパッケージングプロセスのシミュレーションを採用して、いくつかの接着剤配合でDOEを実施しました。180°C、1時間、その後の260°C、10分間の高温ベーキングプロセスで、スパッタリング、モールド、プラズマ洗浄、ダイ接合、最終のリフローなどのさまざまなプロセスをシミュレーションしました。目標とした水準の接着剤架橋で配合を評価した結果、バンプの損傷と変形の相対量と架橋密度との間に強い相関があることがわかりました。架橋密度が高いほど接着剤が強固になり、リフロー温度またはその近辺の温度ではんだボールが軟化して溶融するときにバンプをより確実に保持できます。
より良好な保護が可能です。当社は世界中の主要な場所にチームを配置し、テープの可能性を追求しています。