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間違いだらけのマスクの知識

呼吸用保護具に関するソリューション

1: マスクには種類がある

マスクには、サージカルマスク(一般のマスク)、N95防護マスク、防じんマスクなどの種類があることをご存知でしょうか。
「サージカルマスク」は、外科用のマスクという意味で、本来、手術の時などに医師の口から唾液や雑菌などが患者の手術部位に付着しないように開発されたマスクを指します。ウイルスなどの「吸入」を防ぐためのものではありません。 PM2.5や、ウイルスなどの微粒子状物質を体内に吸い込まないためには、「N95マスク」等の防護マスクまたは「防じんマスク」が必要です。
「防じんマスク」は、厚生労働省が定める国家検定に合格したマスクのことで、逆にこの基準をクリアしていないマスクは「防じんマスク」と呼ぶことができません。防じんマスクは12区分に分類されます。この中で、N95と同等の効果を得られるのは「DS2」(取替え式の場合は「RS2」)です。

2: N95とDS2の違い

N95とDS2の性能はほぼ同等です。マスクを正しく装着し、顔にフィットさせれば、PM2.5や、ウイルスや放射性粉じんの吸入リスクを低減する目的にはどちらのマスクも有効です。
在中国日本大使館は2013年1月14日付「北京市等の大気汚染について」の中で、外出する場合に着用するマスクの種類として「N95」を挙げています。
N95は米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた規格で、DS2は日本の厚生労働省が定めた規格です。各々の規格に合格したマスクにはN95またはDS2の表示がされています。日本国内の労働作業現場でマスクを使用する場合は、国家検定品を使うことが法令で義務付けられていますが、ウイルスや震災対策、粒子状物質(PM2.5)対策にはN95、DS2どちらも吸入リスク低減に有効です。
ただし、市販されているサージカルマスク(一般のマスク)など検定に合格していないマスクは、ウイルス等の吸入リスクを低減する目的には使用できません。
せっかく購入したマスクが無駄にならないように、マスクの使用用途をはっきりさせて購入することをお勧めします。

3: 災害時にも欠かせないマスク

防じんマスク、N95マスク(防護マスク)は、災害の時にも役に立ちます。阪神淡路大震災の発生当時、3Mの社員がボランティアで被災者にマスクを配布したのですが、あっという間に在庫不足になってしまいました。何週間もの間たくさんの粉じんが一帯に蔓延していたため、住民の方たちはずいぶん悩まれていたそうです。
災害時に発生する粉じんには、土埃やアスベスト(石綿)などがあります。倒壊したビル付近での粉じん濃度が、数か月も基準値を上回る状態が続くこともあり、復旧活動にあたる作業員の方が大量に吸入してしまうケースもあります。
9.11同時多発テロでは、復旧活動にあたった警察官や消防隊員が、事件から4、5年後に急性じん肺という病気を患い、雇用者側と訴訟になったという報告もあります。
3M™ Vフレックス™ 防じんマスクは、このような災害時でも安心してご使用いただけるマスクの1つです*1。

*1 業務として石綿除去作業を行う場合は、法令に基づいた保護具を選択ください。

4: 2週間分の備蓄が必要です

では災害時にも防じんマスクが役立つというお話をしましたが、ここではどのくらいの量を備蓄をした方が良いかをお話します。
3Mは、どのような企業、組織であっても、N95防護マスク、または国家検定に合格した防じんマスクを一人あたり2週間分程度備蓄していくことをお勧めしています。一度、感染症や地震が発生すれば、物資の供給は遅れ、なかなかマスクが入手しづらくなります。災害発生時は、国や地方行政を含め、各方面からの物資供給や救急手当て等が期待されますが、支援が十分に広がるまでの備蓄が最低限必要になります。
業種や有害物質の濃度とリスクによりマスクは異なります。そこで、ウィルスからも粉じんからも従業員を守れる、3M™ Vフレックス™ 防じんマスクは折たたみ式なので保管もしやすくお勧めです。

5: 正しく装着しないと効果が半減

マスクは、正しく装着しないと効果が発揮されません。
例えば、顔とマスクの間に隙間があると効果は半減してしまいます。上下を逆さまに着けると80%以上も効果が落ちてしまうというデータもあります。自分の顔に合った形のマスクやサイズを選び、マスクと顔の間の隙間を無くすように正しく装着することが重要です。
3Mの防じんマスク、防護マスクは、いろいろな人の顔にフィットするように工夫が施されています。鼻の周りからの漏れ込みを防ぐノーズクリップ(鼻あて)や、2本式のゴムバンドで頭頂部と首の後ろからマスクを引っ張ることで会話をしてもマスクがずれにくくなっています。
せっかくお金を払って買ったマスクが無駄にならないように、自分に合ったマスクを選び、正しく装着することが大切です。

マスクの正しい装着方法はこちら

6: 除染作業にも使える防じんマスク

除染電離則が平成24年1月1日から施行されました。また、「除染等業務に従事する労働者の放射線障害防止のためのガイドライン」が定められ、被ばくを防ぐために、事業者が行う措置が制定され義務化されています。
このガイドラインは、除染作業等に従事する労働者の放射線障害防止を目的とするものですが、同時に、住民やボランティアの方々が活用できることも意図しています。
粉じん障害防止規則第27条(呼吸用保護具の使用)に該当しない作業(非鉱物性粉じんのみにばく露される場合)については、防じんマスクでなく、サージカルマスク等で差し支えないのですが、高濃度汚染土壌*1で高濃度粉じん作業*2を行う場合は、国家検定区分2以上に合格した防じんマスクを使用しなくてはなりません。
3M™ Vフレックス™ 防じんマスク9105J-DS2、9105JS-DS2(小顔用)は、このガイドラインに沿った防じんマスクです。

*1 50万Bq/kgを超える汚染土壌等
*2 粉じん濃度が10mg/m2を超える作業

7: PM2.5, PM1.0などの粒子状物質から呼吸を保護するために

大気中に浮遊する粒子状物質。粒子径が2.5μmより小さいもの、1.0μmより小さいものを、それぞれPM2.5、PM1.0と呼びます。黄砂、工場のばい煙、自動車の排気ガス等、「粉」のようなもので眼に見えることは稀です。タバコの煙のように大量に集合していれば目視できますが、その後拡散し、見えなくなります。粒子の直径が小さくなるほど、肺の奥、さらには血管へと侵入しやすくなり、濃度上昇に従い、ぜんそく・気管支炎・肺や心臓疾患の発症リスクが増加します。
外出する場合は、N95や国家検定規格DS2などのマスクを着用することをお奨めします。N95とDS2の性能はほぼ同等です。マスクを正しく装着し、顔にフィットさせればPM2.5やPM1.0、ウイルスなどの吸入リスクを低減する目的にはどちらのマスクも有効です。 3Mが推奨する3M™ Vフレックス™ 防じんマスク は、「PM2.5」や「PM1.0」 をはじめとした空気中に浮遊する粒子状物質の吸引リスクの低減に効果的です*1。
フィルター性能が高く、自分の顔に合っているマスクを選んでも、正しく装着できていないとマスクが本来持っている性能は発揮されません。自分の顔に合った形のマスクやサイズを選び、マスクと顔の間の隙間を無くすように正しく装着することが重要です。下の動画でマスクの装着方法を確認できます。

*1 ガス状の有害化学物質の防御を保証するものではありません。


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金属アーク溶接等作業について健康障害防止措置が義務付けられます。

特定化学物質障害予防規則等が改正され、2021年4月1日から施行・適用されます(一部に経過措置期間あり)

 

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